主婦から三刀流へ! ヒトとのつながりを軸に活躍を続ける薬真寺麻美さん
私、ライター小池一美は毎月「森のマルシェネットワーク」を担当しています。長年にわたって森ノオトエリアのイベントを紹介するなかで、「エンジョイローカルマーケット」といえば、定期開催を続けて、繰り返し紹介させていただいているマーケットです。今回は「エンジョイローカルマーケット」ほか、幅広くイベントを企画運営している薬真寺麻美さんを紹介します。

薬真寺さんとの出会いは「森のマルシェネットワーク」

それは2023年1月のこと。

「エンリッチザハートマルシェ」というイベントが横浜市緑区中山にあるCo-coyaで開催されていることを知り、「ぜひ森のマルシェネットワークで紹介したい!」と連絡をしたのが、横浜市緑区在住の薬真寺麻美(やくしんじあさみ)さんでした。

取材は、エンジョイローカルマーケットの開催場所である県立四季の森公園で行いました

掲載協力を快諾していただき、その後2023年2月から薬真寺さんがマルシェを主催する際は紹介を続けています。

 

現在「エンリッチザハートマルシェ」は、「エンジョイローカルマーケット」となって年4回県立四季の森公園で開催しています。

そのほか最近では、横浜市旭区や藤沢市、都内からもイベントの企画や開催の依頼が相次ぐようになりました。

毎回多くの人でにぎわう、エンジョイローカルマーケット(写真提供:薬真寺麻美さん)

薬真寺さんはこれまでどのようにして、イベントを企画運営することになったのでしょうか。

 

 

ママ友の一声からはじまった、アクセサリー作家としての出発

イベント主催に至る背景には、薬真寺さんのアクセサリー作家「Asara」としての活動が切り離せません。

 

薬真寺さんは結婚して23歳で出産。以来14年間は専業主婦として二人の息子さんの子育てに熱中する日々でした。その子育て一色の生活をそばで見ていたママ友からかけられた言葉が薬真寺さんの心に火を灯します。

 

「何か趣味を見つけたら?」

 

そこで始めたのがアクセサリー作りです。

ちょうどその頃、市販のピアスをしていても、すぐに失くしたり、付け忘れたりするのが多いことが不思議でした。「それはモノへの<思い>が足りていないからのでは……?」と感じていたことから、「自分で作れば<思い>を込められる」と思ったからです。

薬真寺さんのAsaraのピアス。麻炭、ビートレッド、コーヒー、クチナシなど、自然素材のパウダーで色付けしています。コースターは、なんとご長男の手編み!ご長男は帽子を制作販売するYWaT.を運営し、マルシェ開催時も手伝ってくれています

もともと、自然乾燥できる手軽な石塑(せきそ)粘土にも興味がありました。石塑粘土はとても軽く、耳たぶへの負担を抑えられるので、ピアスやイヤリングの素材に向いていました。

粘土の色付けは自然素材を使い、自分のために作り始めると、やがてアクセサリーに込めた思いを伝えて身近な人に届けたい、と思うようになります。

 

そして2015年頃、ハンドメイドアクセサリーasrとしての活動をスタートしました。

麻炭で着色したピアスを付ける薬真寺さん。Asaraのアクセサリーは自然色のため、時間と共に色に変化がでるのも特徴です

いよいよマルシェを立ち上げる

その後、Co-coyaで販売や個展をしたり、イベント出店を重ねていくなかで、2021年8月8日にそれまでのasrをAsaraと名を変えて、本格的にアクセサリー作家としての歩みを進めました。

 

そんななか、参加した県外の商業施設のイベントで、ある違和感を覚えたそうです。出店料はそれなりなのに、施設側は場所を提供するだけのスタンスで、広報も少なく、集客も厳しいイベントでした。そこで薬真寺さんは決心します。

 

「もっと、ヒトとのつながりを大切にしたイベントを自分で立ち上げよう!」

 

そして2022年4月、これまでのアクセサリー作家やAsaraの活動でつながった縁をマルシェというカタチで仲間や地域に還元していくことを目的に、「エンリッチザハートマルシェ」をCo-coyaの隣にあるPark753広場でスタートさせます。

初回は薬真寺さんのAsaraを含めて全3店舗でした。その後人気となり、出店数も増えたマルシェは、2025年2月まで毎月開催を続けました。

 

そんな薬真寺さんのヒトとのつながりを大切に真摯に続ける活動は、県立四季の森公園での開催につながっていきます。

 

2023年11月の「四季の森マルシェ」の名で始まったマルシェは、緑区周辺の農家さんや地域のお店が20〜30店舗集まる「エンジョイローカルマーケット」となって現在も県立四季の森公園で開催を続けています。

次回は2026年9月13日(日)です。

現在、県立四季の森公園で年に4回開催の「エンジョイローカルマーケット」、次回は9月13日(日)です。ぜひ足を運んでみてください。中山駅から徒歩15分で豊かな自然が広がっています(写真提供:薬真寺麻美さん)

今後も、旭区の西ひかりが丘団地や都内の印刷会社などの依頼で、地域活性イベントの開催予定がある薬真寺さんには、法人化を勧める声もあるそうです。

しかし「これまで通り、エンジョイローカルマーケットを中心に、地域やヒトとのつながりを軸に、みんなで楽しめるイベントを継続的に続けたい」と考えています。

 

 

薬真寺さんが大切にしている言葉、「作品は懸け橋」

最後にアクセサリー作家Asaraとしての今後の活動について聞いてみると……

 

「私が繰り返し言葉にしているのが『作品は懸け橋』です。何者でもなかった自分を、作品によって知ってもらえました。作品づくりを通じて、これからも大きく美しい豊かな心を育てていきたいです」

 

現在Asaraとしてはイベント出店は控えているそうですが、インスタグラムのDMからオーダーは可能だそうです。

今年4月に青葉台東急スクエアで開催された『青葉よりみち名店』に出店したときのブースの様子(写真提供:薬真寺麻美さん)

実は、Asaraやイベント企画運営に加えて、茨城に本社を構える犬と人のヘルスケア用品の会社の東京支社の責任者として働く “三刀流”の薬真寺さん。

2025年6月から、アクセサリーデザインで携わり、アクセサリーをその会社に卸していたところ、新たに東京支社を立ち上げることとなり、責任者に抜擢されたそうです。現在は玉川高島屋で常設店もオープンし、忙しい毎日です。

 

専業主婦だった薬真寺さんが、現在の三刀流で活躍するまでのお話しを聞いていて、この活躍は、実にヒトとの出会いでかたどられた、きれいなトライアングルだと感じました。

 

これからも薬真寺さんが大切にしているヒトとのつながりで、活動の場を広げていくことでしょう。

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この記事を書いた人
小池一美ライター
横浜市青葉区出身。森ノオトライター、走る!ロコキッチン「コマデリ」、「はまふぅどコンシェルジュ」、焼菓子販売「トミーヤミー」で、地域と関わりながら生活している。
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