両親の不仲、幼いころの虐待の経験から、親になることに対して戸惑いを見せる夫婦。
出産予定日に我が子を失った夫婦。
子どもを望んだものの、授からない人生を受け入れた夫婦。
完治しない障がいを持つ子どもを育てる夫婦。
みんなみんな、「うまれる」ことをしてきた。人はなぜ、うまれてきたのでしょう。私たちはどうして、人とつながっていこうとするのでしょう。
ドキュメンタリー映画「うまれる」は、「子どもは親を選んで生まれてくる」という胎内記憶をモチーフに、「うまれる」ことに向き合ってきた4組の夫婦を描いた作品です。
監督の豪田トモさんは、胎内記憶のエピソードを知ったことがきっかけで、「自分は両親に愛されているんだろうか……」という幼いころ胸に抱いていた気持ちに向き合うことになります。「“うまれる”ことを映画にしたい!」。3年あまりかけて何十組の家族を取材し、この映画は完成しました。
全国で自主上映の輪が広がっているこの映画、わたしキタハラも予告編やダイジェストを観ながら、涙が止まりませんでした。日常に埋没していると、つい忘れてしまう。「いのちがここにあること、日々営まれていること、これは、素晴らしい奇跡そのものなんだ」ということ。映画の試写会に参加した森ノオトリポーターの松山ちかこは、「いのちって、親がいのちをかけて産むものなんだ、と感じた」と、映画の感想を語りました。試写会後のシェアリングの時間で、参加者がそれぞれに抱えている困難や思いを知り、誰もが家族やいのちと向き合っている尊さや、家族になった後も一生懸命いのちを紡いでいく姿に、心が揺さぶられたと言います。
5月6日(日・祝)にアートフォーラムあざみ野で「うまれる」を自主上映するのは、あざみ野周辺に住むお母さんたちです。キラキラ☆マミーズという団体名で活動しています。代表の持田三貴子さんは、ご自身も1歳の男の子のお母さんです。キタハラとは寺家ふるさと村の木工家・加生亨さんの結婚式で出会ったのですが、その後も農に学ぶ。の活動や、あざみ野ぶんぶんプロジェクトの活動に参加してくださったりして、地域で土とふれあう仲間でもあります。
「この映画を知った時に、地域の人たちにも観てほしい、と思ったんです。誰か自主上映をしないかなあ、なんて。ある日、“あ、自分でやればいいんだ!”を気がつきました。自主上映会のグループを立ち上げ、地域のお店にご協力をお願いして、いろんな人の支えがあって当日を迎えます。地域で上映することで、地域の人がつながり、絆が“うまれる”のを、楽しみにしています」
パワフルに動いている持田さんですが、ご本人はとても柔和で、穏やかな笑顔が印象的な方。「“うまれる”から、絆をつなげていきたい!」というピュアな気持ちで、たくさんの仲間をつくっています。
5月6日を共有した人たちの間で、また新しい何かが「うまれる」かもしれません。それは、家族の絆なのか、いのちへの感謝の思いなのか、他者への慈しみなのか、地域でつながろうとうするアクションなのか……。ゆっくりと、大切なものが醸成されていく、その後も楽しみな上映会です。
ドキュメンタリー映画「うまれる」上映会
日時: 2012年5月6日(日)
<午前の部> 10:00〜(開場9:30)
<午後の部> 13:30〜(開場13:10)
<監督講演会>12:00〜13:00
※映画鑑賞者はどなたでも参加可能。チケット購入時にご予約を(先着順)
会場: アートフォーラムあざみ野 1階レクチャールーム (各回定員194名)
料金: 前売1300円、当日1500円 子ども(小学生以下)前売・当日700円
※座席を必要としない小さな子どもの鑑賞は無料
午前の部、午後の部、監督講演会ともに、0歳からの小さなお子さんと一緒に鑑賞できる「ママさんタイム上映」です。
- 親子室での鑑賞可。1歳半まで各回5組。事前にご予約ください。
- 託児あり(1歳半〜 未就学児)要予約(TEL:045-910-5724)有料・要登録
前売券販売店: ウィズの森ほか、キラキラ☆マミーズのブログでご確認ください。
主催:キラキラ☆マミーズ
予約/問い合わせ:090-5329-0781(持田)
E-mail azamino.umareru@gmail.com
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