みんなのおこもり生活・前編  私たちのいいこと探し
おこもり生活が続いています。心配事も多い中、自分なりに「楽しいこと」や「ちょっと幸せなこと」など小さな喜びを見つけている人もいるのではないでしょうか。今の暮らしが少しでも前向きになれるようにと、森ノオト編集部のみんなの「いいこと探し」を教えてもらいました。

ここ数カ月で私たちの暮らしは大きく変わりました。学校の臨時休校、在宅勤務など、家で過ごす時間が増えましたね。新しい生活スタイルに戸惑うことも多いのですが、「やってみたら実はこっちの方がよかった」「新しい何かを始めてみた」そんな声も聞くようになりました。

わが家では子どもたちは学校へ通っている時より、朝早く起きるようになりました。中学3年生の娘はラジオの英会話を聞くようになり、小学6年生の息子は「朝の方がやる気が出る」と早朝勉強に取り組んでいます。なかなか有意義な朝の時間を過ごしていると思います。

 

新しいことといえば、私自身も、新しい形で森ノオトの仲間と交流する機会がありました。4月の半ば、月例の森ノオト編集会議はオンラインで行われました。初のオンライン会議ということで不安もありましたが、参加してみると、こんな形でみんなとつながっていくこともできるんだなあと新鮮な驚きでした。

みんなと話をしているうちに、みんなのおこもり生活はどうなのかなと興味が湧いてきました。きっとそれぞれにいろいろな気づきがあるだろうと思ったのです。不安なこと、不自由なこともある今の暮らしですが、みんなの見つけた「ちょっといいこと」を記事にしたいと思い、森ノオトライターのみんなに「おこもり生活の中での気づきを教えてください」とお願いしました。

 

するとあっという間にたくさんの回答をもらうことができました。想像以上に濃い内容の返事が返ってきて、ワクワクしながら読みました。さあ、ライターたちのおこもり生活、のぞいてみましょう。

 

トップバッターは森ノオト編集長、北原まどかさん

北原家らしいなと思える過ごし方を教えてくれました。

2014年、2人目のお子さんの出産後、お姉ちゃんのフォローはパパに任せてしまっていたというまどかさん。今、小学6年生になったお姉ちゃんとの時間を取り戻していると言います。

 

「休校になってからは、週4日は義父母の家で過ごしますが、週1はフレキシブルな職場環境の私が長女と過ごし、勉強の計画を一緒に立てたり、勉強を見たり、ネット環境を整えてネットの使い方を話し合ったり、時に一緒に夕飯をつくるために献立を考え買い物に行って……。という感じで時間を過ごしています。次女が暴れん坊さんなので、彼女がいない時間に二人でカフェラテ&抹茶ラテタイムをすることもありました」

 

普段は相当な忙しさだと思われるまどかさん。お姉ちゃんとのこの時間は神様からの贈り物では?と思ってしまいます。お姉ちゃんが大人になってからもきっと「ママとの大切な時間」として心の中に残るのでしょうね。

 

また、北原家では家族で新聞を読む時間が生まれたと言います。

 

「休校が決まった時に夫が『朝日小学生新聞』を契約して、それに連動して朝日新聞朝夕刊も取り始めました。東日本大震災の時に、報道に対する疑問から紙面の購読をやめて以来、9年ぶりです。その後デジタル版では読んでいたのですが、やはり気になる見出しの記事だけ読むのと、紙の新聞は全然違う。政治、経済、社会、国際、健康、文化、スポーツ、地方、あらゆる情報が載っていて、ネットでのフィルターバブルとはまったく違う質の情報の入り方です。新聞があることでちょっと救われている面ってあるなあと思いました」

そしてただ読むだけではなく、いくつかの新聞を読み比べ、今起こっていることを家族で話し合っていると言います。

パパ、ママ、そしてお姉ちゃんの3人で盛り上がっていると、下の娘さんがふてくされて、ご飯を投げつけてくることもあるのだとか。

 

4人で盛り上がれるようになる日が待ち遠しいですね。

北原家の食事中の様子が目に浮かぶ、楽しいエピソードを聞かせてもらいました。

 

家族を盛り上げている新聞

 

 

次は、パパたちが株をあげているというお話です。

 

新楽津矢子さんはヨガのインストラクター。4月からは、暮らしを整えるリズムの一つにヨガを取り入れられるようにと、オンラインヨガも始めました。私も参加していますが、ほぼ予定のないおこもり生活の中で、「ヨガ」の予定が入るのはメリハリがついていいものです。

 

津矢子さんのご主人は100パーセント在宅勤務となりました。もともと残業が多く帰宅も遅かったそうですが、腰が痛いと言いながらも一日中パソコンに向かっている姿を見るとその仕事ぶりにありがたさが増したと言います。

 

畑道代さんのご主人はイベントなどで大道具を作る大工さん。普段は土日も仕事だったりと、かなり忙しいそうですが、イベント自粛の今は家で木材の加工などをしているそうです。

そんな道代さんの家ではご主人によるウッドデッキが作成されているのだそう。

「ここにウッドデッキがあったらいいなあ」と以前からつぶやき続けていたという道代さん。ご主人は道代さんの声をちゃんと聞いていてくれていたのですね。

このデッキで畑家の楽しい思い出がたくさん生まれますね

 

岡本佳代さんの家では、ご主人が在宅勤務になったことで、それまで通勤に使っていた時間がお子さんとの散歩や遊び時間になったそうです。ワンオペ育児だったという岡本家。今はパパと息子くん、男同士の話で盛り上がることも多いのだとか。佳代さん自身も、「普段だったら忙しくて後回しにしている質問も、全部答えてあげられる」と喜んでいます。また、佳代さんは AppliQué(アプリケ)の手作りぬいぐるみキットを手に入れて、手芸も楽しんでいます。息子さんとの楽しい恐竜づくりの様子は記事になっています。

 

お金に興味を持ち出したという6歳の息子さん。ごっこ遊びから「仕事とはどういうものか」と言ったことを学んでいるのだそう

 

次は森ノオト、初の男性ライターで忍者でもある、小池邦武さん。在宅勤務が増えたという邦武さんは奥さんとの日常や、仕事でのシェアオフィス運営から感じたことを教えてくれました。

 

「在宅時間が大幅に増えました。九州からやって来たばかりの妻に、横浜での生活のイロハをじっくりと伝授することができます」

また、忍者修行中の邦武さんは、こんなコメントも。

「在宅勤務で普段の仕事姿を妻に見せることにより、私が四六時中忍者をやっているわけではないということも理解してもらえました」

よかったです!

 

また、ここ最近のシェアオフィスの状況も教えてくれました。

新型コロナ感染防止のため、在宅勤務を始める会社が増えた頃からシェアオフィスの一時利用者が増えました。

邦武さんは、「家でできなくはない仕事でも、やはり『仕事場』としての環境が必要なのだろう」と言います。在宅での仕事について、「疲れ方が違う」「爽快さに欠ける」という声も聞くそうです。

47日に緊急事態宣言が出されてからは一時利用者もパッタリといなくなり、今はシェアオフィスも閉鎖中だそうです。

 

リモートワークやオンライン授業は便利だけれど、不安なこともあるという塚原敬子さんはこう言います。

「今後、オンライン授業で育った子どもたちばかりだと、違う社会になるのでしょうね。けんかして、ぶったりぶたれたりしないと心の痛みも体の痛みもわからないのでは……

 

私も4月になり、オンラインでの会議や、習い事をしています。現在の状況の中ではこの方法が最善なのかなとは思いますが、やはり直接会って、同じ空気を吸って話をするというのが理想だと思います。慣れていないということもあるとは思いますが、画面を通して自分の考えを100パーセント伝えるというのはむずかしいなと感じています。

 

津矢子さんは、森ノオトの記事でもヨガの動画を紹介している。最初は集中するのがむずかしかったオンラインでのヨガ。慣れてくると自分の体と向き合えるように

 

在宅勤務は苦手だという意見もある中、家事と在宅勤務をうまく組み合わせて進めているのは松田朋子さんです。

 

「私にとって在宅ワークは合っています。集中力と、アウトプットの量と質が圧倒的に上がりました。今までは、仕事に追われてる感じでしたが、今は追う仕事ができる。これは、一人で集中できるということ、通勤の疲れがないこと、家事や育児など含めて『自分の時間』を設計できることが充実度を上げてくれたのだと思います」

在宅ワークになってからは、家事仕事は、朝〇〇しておいて、夕方に△△するというのがやりやすくなったと言います。また、毎朝、掃除機をかけることが日課になり、時間のかかる料理も増えたそうです。

 

買い物の方法が変わったことについても詳しく教えてくれました。

 

「東京都の小池知事がロックダウンの発言をした後にいつものディスカウントスーパーマーケットにお米を買いに行くと、人の多さと、そこにいる人たちの殺気立った様子に不安と焦りを覚えました」と朋子さん。

それ以来、少し高いけれど、地元のお店、お肉屋さん、魚屋さんなどで生活必需品を買おうと決めたのだそうです。

買い物に時間はかかるけれど、それがよかったのだと朋子さんは言います。

「新しい食材に出会えるし、鮮度もいい。幸せです」

 

一時期、コロナ報道が過熱したことにより、かなり不安に襲われたことがあったという朋子さん。情報の取り方については意識して変えたそうです。

「毎日決まったラジオを聞き、日経新聞を紙で読むようにしました。私は、文字をとらえていくほうが冷静に情報を入れることができるようで、それを一週間ぐらい続けることで落ち着きました」テレビはほとんど見なくなり、フェイスブックやツイッターも夜見ることは控えているそうです。

 

最後に朋子さんが教えてくれたのは、「今までより子どもを抱きしめるようになった」ということ。

「もし明日、新型コロナにかかったらもう抱きしめてあげられない。そんな風に思うと、朝が普通に来ること、夜を無事に迎えられることに感謝しています。」

 

さて、前編はここまで。

後編に続く!

山田 麻子
この記事を書いた人
山田麻子ライター
横浜市青葉区在住。中学生女子、小学生男子の母。料理の仕事歴25年以上。管理栄養士。森ノオトでの初めての取材をきっかけに、絵本、詩、素話に出会い、その世界の虜に。以来、絵本と飲み物やお菓子の相性を考えるのが楽しみに。図書ボランティア活動、おはなし会のお菓子作りなどに心ときめく。現在の夢は「語り手」になること。 ブログ:スマイル*ごはんを始めよう
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