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北原 まどかwritten by

横浜での子育てが、もっと楽しくなるには? 自分たちでできることはなんだろう。青葉区の子育て中のお母さんが集まり、気軽に話し合える場づくりをしたいとスタートした「森ノお茶会」の第2回で、横浜市の子ども・子育て新制度に子育て当事者の声を届ける「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議を開催しました。

 

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「助けて!」「大丈夫?」を言い合える関係に。「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議in森ノお茶会

参加者の自己紹介からスタートした「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議@森ノお茶会

参加者の自己紹介からスタートした「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議@森ノお茶会

 

「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議は、横浜市の各区で子育て中の女性たちでひろばを運営したり、コミュニティカフェを開いていたり、まちづくり活動をしている子育て中の女性たちの有志が立ち上げたグループです。

2015年から始まった政府の「子ども・子育て新制度」。
横浜市でも地域での子育て支援の充実を目指して、さまざまな取り組みがおこなわれています。保育園や幼稚園、認定こども園との連携をスムーズにしたり、放課後の小学生の居場所「放課後キッズクラブ」の拡充、若者の自立支援、ひとり親家庭の支援など、9つの重点施策を掲げています。
森ノオトでも、2014年の11月に、横浜市の子育て施策に子育て当事者の声を届けよう! と、「よこはま子育てワクワク大作戦」への参加の呼びかけをしました。この流れを途切れさせることなく、新制度のなかでも「横浜で、こんな風に、子育てを楽しみたい!」の声を集めていこうと、横浜市全体で子育て当事者のグループが自主的に「お茶会」を開いているのです。

 

「葉っぱ」を選ぶママたちの表情は真剣そのもの。キタハラが選んだのは緑の葉っぱが多かったが、日々感じる課題は「保育」だからなのはワーキングマザーの宿命か

「葉っぱ」を選ぶママたちの表情は真剣そのもの。キタハラが選んだのは緑の葉っぱが多かったが、日々感じる課題は「保育」だからなのはワーキングマザーの宿命か

 

森ノオトが「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議を開催したのは、2月23日の「森ノお茶会」でのこと。この日は9組の母子が集まり、小さな「森ノオウチ」はとても賑やかでした。
参加者は、フルタイムで働いている人から、育休中の人、音楽家、専業主婦、最近引っ越してきたばかり……など、背景も働き方もさまざまですが、共通しているのは「子育て真っ盛り!」ということ。初めての子育てに奮闘中という人もいれば、4人を育てながら働いている人まで、お互いの子育て経験をわかちあう時間になりました。

ワイワイ会議では、「葉っぱ」と呼ぶツールを使い、「今、子育てで気になっていること、話したいこと」を語りやすくする仕掛けを用意しています。
9色の色紙を葉っぱの形に切り抜き、「不登校になっている障がい児の対応策は?」「雨でも遊べる施設を増やしてほしい」「子どもが小学生になったらフルタイムで働くのは無理なのかしら」など、100以上の「声」が貼り付けられています。この声は、「よこはま子育てワクワク大作戦」の時に集めた1000以上の声の中から、横浜市の9つの施策に応じて分類し、色分けしたもので、緑ならば保育、黄色ならば障がい児対策、白ならばワーク・ライフ・バランスなどと意味づけられています。
そうした事前情報は参加者には伝えず、バラバラに置かれた葉っぱの中から「自分の今の気持ちにぴったりなもの3枚を選んでください」とうながし、それぞれに語ってもらうという流れです。

 

横浜市こども青年局子ども・子育て新制度担当の森元淳介さん。ご自身も現役パパで、等身大で当事者の声を持つ一人。「横浜市の子ども・子育て会議で、制度を毎年点検・評価しています。各区のワイワイ会議に参加して、参加者の属性によって集まる声が変わるのがおもしろいですね」(森元さん)

横浜市こども青年局子ども・子育て新制度担当の森元淳介さん。ご自身も現役パパで、等身大で当事者の声を持つ一人。「横浜市の子ども・子育て会議で、制度を毎年点検・評価しています。各区のワイワイ会議に参加して、参加者の属性によって集まる声が変わるのがおもしろいですね」(森元さん)

 

「子育て支援拠点に遊びに行くと、安全で守られているんだけれども、どこか閉ざされているような気もする」
「私が子どものころは、家の外で自由に遊ぶことができる環境だったけれど、今は子どもの居場所がない。公園でも小学生が電子ゲームをしている姿を見ると、どこか淋しい気持ちになる」
「高齢出産でたいへんな思いをした。自分がもっと若い時から妊娠や出産について正しい知識があったら、もっと早いうちから子どもを持つことを考えたかもしれない。大学生などにそうした教育が必要だと思う」
「産後、体が戻っていない時にも、子育てで手一杯で、体調を崩してしまった」
「自分が病気になった時に、子どもを預けることができず、病院にも行けなかった」
「子どもが小学生になると、仕事を諦めざるを得ないのではないかと、今からとても不安」

……自分の気持ちに近い「葉っぱ」を選ぶことで、「声」がどんどん出てくる、出てくる。妊娠・出産・産後のケア、子育てで地域デビューした時のママ友のつくり方、子どもの居場所、保育や放課後の充実、リフレッシュのための保育や母親が病気の時の対応など、大きくカテゴリを分類しながら、青葉区のママたちの声をまとめていきました。

 

ふせんに声を書き出し、共通項で分類した。子ども同士がつながり遊ぶ場と、母親同士が地域で友達をつくりつながる機会、それぞれが必要という意見が出た

ふせんに声を書き出し、共通項で分類した。子ども同士がつながり遊ぶ場と、母親同士が地域で友達をつくりつながる機会、それぞれが必要という意見が出た

 

私は、行政でなければできない制度づくりと、当事者が自分たちでつくり上げる仕組みや地域でのネットワーク、双方がつながり合いながら、一人でも多くの人の「助けてほしい」の声に応えることができればいいな、と思っています。
ワイワイ会議では、毎回、横浜市役所こども青年局の子ども・子育て支援新制度担当者が参加してくれるのが特徴。なので、直接「行政に声を届ける」ことができるので、森ノオトのお茶会では、まずは「自分ができること」を考えていこうと呼びかけました。

リポーターの今里元子さんは、社宅住まいなのですが、ちょうど同じ世代の家庭が多く、自然と声をかけあったり、助け合うことができる関係を築けているとのこと。「自分の体調が悪い時に、社宅のママ友が助けてくれた時には、本当にありがたかった。そんな風にして、地域で出会ったママ友に、ちょっと声をかけることができたら、きっと少しずつ子育てがラクになっていくと思う」と、体験談をもとに語ってくれました。

「どうしても、施設の子育てサークルとかだと、その日限りのママ友になってしまい、助け合える友人ができにくい」「どうやったら、近所に、気の合う友人ができるのかしら」という声もあり、森ノオトとしても、こうした子育てデビューのママ向けのお茶会を、定期的に、継続していかなければ、という気持ちが強くなりました。

 

四コマ漫画に取り組む参加者たち。遊ぶ子どもを見ながらなので大変だったと思うが、「横浜での子育て、こうなったらいいな」の声がきちんと描かれた漫画ができ、とても貴重な声が集まった

四コマ漫画に取り組む参加者たち。遊ぶ子どもを見ながらなので大変だったと思うが、「横浜での子育て、こうなったらいいな」の声がきちんと描かれた漫画ができ、とても貴重な声が集まった

 

ひとしきり語り合ったあとは、一人ひとりが自分の思いを「カタチ」にする時間をとりました。なんと、「四コマ漫画」を描いてもらうという難題に、それぞれがチャレンジ。わずか10分という短い時間のなかで、赤ちゃんを抱っこしながら、子どもをあやしながら、それぞれの思いが詰まった作品ができあがりました。

「もっともっと、みんなで、地域で子育てできたら、もっと子どもを産めるようになるかもしれない」
「土日も預けられるような保育所がほしい。そこはカフェや子育て広場を兼ねていて、ママ友やパパ友ができる、たくさんのいいコトが生まれる場」
「今まで、迷惑がかかるかもと思ってなかなか言えなかった“助けて!”の一言。勇気をもって一歩踏み出してみようかな」

参加者がつくってくれた四コマ漫画には、「地域が、大きな家族になったらいいな」という夢が描かれていました(まさに、森ノオトの目指す地域社会そのもので、PVプロボノの動画でもそれを語っています)。それぞれが、それぞれの形で、それぞれの場所で、家族の枠を少しずつ広げて、つながり合っていく、そんな「コロニー」があちこちにできたらいいな、つくっていきたいな、とあらためて感じました。

青空保育ぺんぺんぐさのメンバーで、森ノオトのリポーターでもある秋山貴子さん。赤ちゃんが生まれて、両親で育てて、子どもが子どもの関係をつくっていって、気づいたらその輪が広がっている……とても秀逸な作品!

青空保育ぺんぺんぐさのメンバーで、森ノオトのリポーターでもある秋山貴子さん。赤ちゃんが生まれて、両親で育てて、子どもが子どもの関係をつくっていって、気づいたらその輪が広がっている……とても秀逸な作品!

 

「助けて!」を言うのは、実はとても勇気がいることです。その一言を言えずに、自分一人ですべてを抱え込んでしまい、苦しくなっているお母さんがたくさんいるのを、日々、感じています。「助けて!」が言えない人に「言おうよ」といっても、なかなか難しいものです。だからこそ、地域で助け合える経験を持った人が先に「大丈夫?」と声をかけて、「おせっかい」することが大切なのかな、と私は感じています。

まずは、森ノオトの「森ノお茶会」を「大丈夫?」「助けて!」を言い合える仲間づくりの場にしていきたい。そして、子育て当事者の声を集める場に、自然となっていけばいいなと思いました。
森ノお茶会は毎月第4火曜日に、森ノオトの事務所「森ノオウチ」で開催しています。ぜひ、小さなお子さんを抱えて、地域で気の合う仲間がほしい方に、遊びにきていただければと思っています。

 

インフォメーション

「助けて!」「大丈夫?」を言い合える関係に。「みんなで話そう横浜での子育て」ワイワイ会議in森ノお茶会

森ノお茶会

今後の開催予定日:原則毎月第4火曜日 10:00 ? 12:00 (7月、8月、12月はお休み)

4月19日(火)

5月24日(火)

6月28日(火)

9月27日(火)

10月25日(火)

11月22日(火)

場所:森ノオウチ(横浜市青葉区鴨志田町818-3 ※東急田園都市線青葉台駅よりバス「鴨志田団地」「寺家町循環」行き、「鴨志田町」下車徒歩3分)

参加費:森のなかま会員 500円/一般 1000円

お子さん連れ可能です。お茶とお菓子がつきます。

参加人数:親子8組

参加申し込みは、メールでお願いいたします。

NPO法人森ノオト

event@morinooto.jp

お名前・住所・電話番号・メールアドレス・お子様同伴の場合はお子様のお名前と月齢を記入ください。

ライター紹介

北原 まどか

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山形出身で月山から名前を受ける。2004年より青葉台暮らし。地域新聞記者・エコ住宅雑誌の編集部を経てフリーに。地球温暖化対策専門メディアの取材班、生協の広報、地域情報雑誌の編集など、暮らし・食・子育て・地球環境・エネルギーをテーマに執筆活動を行う。2009年に長女を出産後、地域で仕事をつくり、つなごう!と、『森ノオト』をスタート。3.11を機に足下からのエネルギーシフトを目指す市民団体「あざみ野ぶんぶんプロジェクト」を立ち上げ、活動は市民電力会社「たまプラーザ電力」へと続く。著書に『暮らし目線のエネルギーシフト』(コモンズ刊・2012年)がある。  ■オフィシャルサイト「http://tecology.strikingly.com

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