
ピンチを救う「塩麴」
私の場合、ピンチに追い込まれるのは、たいてい夕飯の支度にとりかかる時でした。仕事は定時に終われるわけでもないのに、必ず「自分たちの定時」に食べたがる家族の存在。
冷蔵庫の中身を確認しながらも、家族それぞれの好みが走馬灯のように頭の中をグルグル。仕事疲れもあり、冷蔵庫の前で思考停止に陥ることもたびたびでした。
塩麴の効能を知り、便利に使うようになってからは「これでよし!」と腹がすわったように感じています。そんな塩麴のキホンからのぞいてみましょう。
塩麴を使うメリット
塩麴はスーパーなどで手軽に買える発酵調味料で、手作りするのも簡単です。
塩味だけでなく、コクや旨み、ほのかな甘味までも味わえるのがおいしさの秘密で、手間なく味が決まります。また、麹の酵素には素材を分解して柔らかくする働きがあり、これが時短調理につながる理由です。
麹の菌体をまるごと食べられるので腸内環境を整える効果も。
今回のレシピは、塩分濃度13%の自家製塩麴を使いました。
塩分濃度によって使用量も増減しますので、市販品を使う時は商品裏側の成分表示で確認しておきましょう。

100gあたりの食塩相当量が13gなので13%の塩分濃度です
塩麴小さじ1(約7g)に含まれる塩分は約1gで、塩分量は塩よりも控えめです。
時短で簡単、そのうえ腸活と減塩効果も。そんな塩麴のお助けレシピをさっそくご紹介します。
メインのおかずに悩んだら、鶏肉の塩麴ソテー

塩麴に漬けた鶏肉は、冷めても柔らかいのが特徴です
<材料>2人分
・鶏もも肉1枚 250~300g
・塩麴 大さじ2
※好みですりおろしにんにくやレモン果汁を入れても
・小麦粉 適量
・サラダ油 適量
<作り方>
1.鶏もも肉をひと口大にカット
2.ビニール袋にカットした鶏肉と塩麴を入れてもみ込んで30分漬けておく
3.鶏肉に小麦粉をまぶしつけ、フライパンに油をひき、弱めの中火で15分ほど焼く
私の場合、時間にゆとりがない時は、もみ込んですぐ、小麦粉もつけずに焼くこともありますが、それでも十分おいしく仕上がります。もちろん、ゆとりのある時は少しでも漬け込み時間を取って、小麦粉もしっかりとまぶしてください。塩麴のうまみと唐揚げのようなカリッとした食感が楽しめます。
麹の糖分は焦げやすいので、焼く時には火加減を控えめに。
塩麴×とオリーブオイル。いつものそうめんが冷製パスタに?

暑くて食欲のない時や、めんつゆに飽きた時も
<材料>2人分
・そうめん 3束(50g×3)
・ミニトマト 6~7個
(塩麴の合わせダレ)
・塩麴 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ2
・酢 小さじ1
・にんにくすりおろし 小さじ4分の1
・黒コショウ 少々
<作り方>
1.そうめんはたっぷりのお湯でゆで、冷水でしめた後、水気を切っておく
2.ミニトマトをカット
3.合わせダレの材料を、よく混ぜ合わせる
4.タレの中にそうめんとトマトを入れて、よく和える
そうめん用のお湯をわかしている間に、トマトをカットして合わせダレを作ってしまえばあとは和えるだけです。
ボリュームアップしたい時はツナやサラダチキンを加えてもいいと思います。
実はこの合わせダレ、まだまだ他にも使えます。
熱したフライパンにタレを入れ、オイルがシュワシュワと言い始める頃に残り物のご飯を加えて炒めれば、チャーハンに。バターの代わりにトーストに塗り、ゆで卵や野菜を乗せて食べるのもオススメです。

このタレの配分を塩麴、オリーブオイル、お酢を「1:1:1」に変えるとドレッシングとして使えます。お酢はホワイトバルサミコ酢を使うと絶品です
材料は3つだけ。10分で完成するかぼちゃの塩麴煮

シンプルなのにおいしくて、飽きのこないおかずです。
<材料>作りやすい分量
・かぼちゃ 300g
・塩麴 大さじ2
・水 200cc
<作り方>
1.かぼちゃはワタを取り、ひと口大にカット
2.鍋に水と塩麴を入れてからカットしたかぼちゃを加え、落しぶたをして中火で10分ほど煮る
私はいつも、水が沸騰し始めたら火力を少しだけ弱め、コンロのタイマーを10分にして別の作業にとりかかります。
おまかせ状態で仕上がるので、本当にラクチンです。もう一品、おかずが欲しい時にもオススメなレシピで、ピンチの時はもちろん、ピンチじゃない時にもどうぞ。
腸活にも!アレンジ自在な野菜の浅漬け
<材料>
・キュウリ、カブなどの野菜 100g
・塩麴 10~15g程度

時間がある時は生姜の千切り、にんにくなどを加えても。ごま油やお酢を足すとさらに味のバリエーションが広がります
作り方はカットした野菜を塩麴と一緒にポリ袋に入れ、もみ込むだけです。
1~2時間ほど漬けると、しんなりとして漬け物らしくなりますが、時間がない時は野菜を薄めにカットし、10分ほど漬け込んで食卓へ。キュウリの他に人参やキャベツ、白菜などもおいしく漬けられますから、冷蔵庫の整理も兼ねて好きな野菜を漬け込んでみてください。
盛り付け前に水気をしぼり、塩麴はそのままでいただきます。麹菌と食物繊維を一緒に摂れる、最強の腸活メニューです。
自家製の塩麴レシピと使い方のコツ
最後に塩麴の手作りレシピもご紹介します。

全体にとろみが出て、麹の粒が柔らかくなったら出来上がりです
先に麹と塩をよく混ぜこみ、清潔なガラスビンかプラスチック容器に入れます。水を注いで良くかき混ぜれば仕込みは完了です。はじめのうちは麹が水を吸いますので、表面が乾くようなら、少量の水を足します。
一日に1~2回、清潔なスプーンでビンの中をかき混ぜれば常温で4~5日で完成です。完成後は冷蔵庫で保存して半年を目安に使い切ってください。
味つけの目安は食材の10%で、200gの鶏肉であれば20gの塩麴を使用します。
塩の代用で使う時は倍量を目安にし、お好みの塩加減を見つけてください。
調理は簡単でも、手抜きにはならないのが塩麴の魅力です。
上手に活用してピンチを切り抜けつつ、「UMAMI」の世界を楽しみましょう。
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