
戦後81年、広島・長崎の被爆者の多くが鬼籍に入り、生存者も高齢化している今、「被爆の記憶を継承する」ことは大きな課題になっています。
長崎の被爆者のポートレートと風景を撮影することをライフワークにしている松村明さんは、2026年8月9日に写真集『長崎 閃光 100の憶い』を刊行します。
2024年のノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳さんをはじめ、被爆当時4歳から24歳までの被爆者100名のポートレイトが収録されています。
被爆者は語り部活動を通して被曝被害の実相を語ってきましたが、現在平均年齢は86歳を超え、ご本人の声で聴く機会は年々少なくなっています。写真に写された人たちは長崎原爆で被爆の瞬間を体験され、その瞬間とその後に及ぶ放射能被災を語ってくださっています。
そして、この写真集には、ポートレイトとともに、28名の方の「被爆の瞬間」を語った声の音声ファイル(二次元コード読み取り)がついています。被爆当時の年齢に近いお子さんたちが声を吹き込みました。

日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳さん(本記事の写真提供は松村明さん)
この写真集の音声収録を企画したのは、松村さんの息子で、町田市に住む松村大さんです。
「若い世代の人たちにも被爆の記憶を少しでも伝えたいと思い、写真集に掲載する二次元コードから子どもたちが読み上げる証言音声を再生できるようにしました。
被爆当時の年齢の方に記憶のコメントを語ってもらうことで、写真集を手にとった方がリアルに当時の状況に思いを巡らせることができると考えています。被爆者の被災時に近い世代の声で記憶を再生することで、より広く、長く、戦争の記憶を次世代へ伝承していくことが本書の目的です」と大さんは語ります。
実は、森ノオト理事長の北原と大さんは友人で、この音声収録には森ノオトのスタッフの子どもをはじめとした横浜市や町田市に住む子どもたちも関わっています。
そんなご縁から、「被爆の記憶の継承」を、この地域の方々と分かち合いたいと考え、松村さん親子や、音声収録に関わった子どもたちを招いて、座談会を行います。
当日は松村明さんのお話や、写真や音声を通して被爆の実相を学びます。写真という「視覚」、音声を通した「聴覚」から、戦時中の日常と記憶を多角的に捉え、未来へ継承していく契機にできれば幸いです。

プロフィール:松村明さん
1946年 京都府生まれ。日本大学芸術学部写真学科 卒業。毎日新聞社にて社会部カメラマンとして勤務。九州造形短期大学(現・九州産業大学造形短期大学部)写真学科教授を歴任。長崎の被爆者のポートレート撮影をライフワークとし、被爆者の「顔」に染み込んだ経験と記憶を後世に残す活動を続けている。
被曝の記憶を継承する 〜 写真家・松村明さんを囲む座談会
ゲスト:松村明さん
日時:2026年8月16日(日)14:30〜16:30
会場:アートフォーラムあざみ野 2Fセミナールーム
住所:横浜市青葉区大場町698-7
参加費:500円(中学生以下参加費無料、申込時にお子様のお名前と学年をご記載ください)
定員:20名
お申し込みはPeatixからお願いいたします。
https://hibakunokeishou.peatix.com/
お問い合わせ:
主催:認定特定非営利活動法人森ノオト
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