森ノオト文化センターが行く!横浜市・川崎市・町田市周辺エリアのおすすめ美術館&博物館
この町のさまざまな“文化”に注目しながら取材を続ける森ノオト編集部「文化センター」チームから、みんなのおすすめの美術館・博物館をご紹介します!芸術の秋、あちこちお出かけしてみませんか?

ようやく訪れた今年の秋もだんだんと深まってきて、お散歩日和の日が続いていますね。ローカルメディア・森ノオト編集部「文化センター」チームは、この秋もアンテナ感度高く活動中!今回は、森ノオト周辺エリア(横浜市、川崎市、町田市、世田谷区)にある、おすすめの博物館・美術館情報をお届けします。

 

ローカルメディアらしく、こんなところにこんな場所が!?こんなものに特化した美術館・博物館があったのか!?と驚いてしまうような場所がたくさん揃いました。芸術の秋、好奇心を満たすご近所散策へ、Let’s Go!

 

 

墨の美術館 (横浜市青葉区)

外観は一般的な住宅だが、中に入ると迫力のある「墨の美術館」の額がある

墨の美術館は、青葉台駅からバスで10分ほどの閑静な住宅街にある、個人運営の美術館。イベント時以外は看板もありません。館主で書道家の濱﨑道子さんが元々住まわれていた住宅を外観はほぼそのままで、内部を改装して2014年1月にオープンしました。書道家としての濱﨑さんの作品展示をはじめ、朗読の会、ひな祭り、小物作り、墨流し、蕎麦打ちなど年間5回ほどイベントを開催しているそうです。会員を募集し、開催毎に展示・清掃・草取りなどの作業を手伝ってもらい運営されているとのことです。

 

私がこの墨の美術館を知ったのは、知人の朗読会に招待されたことからでした。こんな身近にこのような素敵なところが10年も前からあったなんて、感動の一言でした。中に入ると、中央にはガラス張りの光の道があり、その先に神殿があるような作りになっています。その周りには濱﨑さんの作品が飾られていて、工夫を凝らした空間は清々しさを感じます。それでも、外観はそのままにしたのは、先立たれた濱﨑さんの夫が空から見て自分の家がわかるようにしたためというお話を伺い、グッとくるものがありました。濱﨑さん自身、作品の制作やここ以外での展示会があるため、常時開館という訳にはいかないようですが、行事開催時は郵送、FacebookやInstagramで開館日をお知らせされていますので確認の上、ぜひ足を運んでみてください。(富岡仁美

 

インフォメーション:

「墨の美術館」

住所: 横浜市青葉区みたけ台11-13

電話:090-3439-5014

開館は不定期

入館料:500円(会員は無料)
会員:年間2,000円

Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100005593539301

Instagram:https://www.instagram.com/michiko_hamasaki/x

 

 

小黒恵子童謡記念館(川崎市高津区)

2階の展示室の様子。靴を脱いで上がるせいか、子どもの頃に祖母の家を訪れた時のような懐かしさと安心感のある空間

府中街道から一筋入り、住宅街を進むと突如現れる大きな緑と小黒恵子童謡記念館の看板。門をくぐると、高い木々に覆われているせいかより静けさが増し、鳥の鳴き声がよく聞こえます。川崎市出身の詩人で童謡作家の小黒恵子さんが生前住んでいた家を改築した記念館は、1階は展示室兼貸ホールになっており、以前記事で紹介した「音のはらっぱ」のような親子で楽しめるコンサートや、ワークショップが毎週のように開催されています。(取材日は大正琴の演奏の日でした!)

 

2階に上がるとまず目に入るのが、明治時代からの立派な梁。高い天井が気持ちがよい空間に、直筆原稿や趣味の絵画、世界で集めたお人形などが展示されています。作品を読んで印象に残ったのが小黒さんのオノマトペ。「みつばち」だったら「ぶんぶぶるるる ぶんるるん」といった楽しい表現がたくさんありました。詩に音楽に自然にと、楽しみ方がたくさんあって、また違う季節にも訪れてみたいと思います。(高橋有紗

 

インフォメーション:

「小黒恵子童謡記念館」

住所:川崎市高津区諏訪3-13-8

電話:044-381-3490

営業時間 10:00~17:00

開館日 日・月・木・祝(12月29日~1月4日は除く)

HP:https://xn--i8s3qt0huor17hbct8ub4z7cxwk.jp/works/

SNS
X:https://x.com/ogurokeiko

Facebook:https://www.facebook.com/ogurokeikodoyokinenkan/
Instagram:https://www.instagram.com/ogurokeikodoyokinenkan/

 


はまぎんこども宇宙科学館(横浜市磯子区)

横浜でワクワクする宇宙の旅へ(写真提供:はまぎんこども宇宙科学館)

人類を魅了し続ける宇宙。宇宙に行ってみたいな〜、その不思議をもっと知りたいな〜。そんな気持ちを満たしてくれる場所が、横浜市磯子区にあるのです!それは「はまぎん こども宇宙科学館」!JR京浜東北・根岸線の洋光台駅から徒歩3分にある、体験型科学館です。地下2階から5階まで、遊びながら物理の法則を体験したり、生命や宇宙の不思議について学べる展示物がたくさん。宇宙トレーニング室では、大きなアスレチックや月面ジャンプ体験など、子どもも大人も楽しく体を動かすことができる設備も。そして、私のイチオシは、まさに宇宙空間にいるかのような感覚になれる、圧巻のプラネタリウム。ドラえもんなどのアニメーションプログラムや、職員の方の生解説を聞きながら眺める星空は、ワクワクとロマンがたっぷり。愛称「はま銀河」とつけられた投影機(MEGASTAR-IIA)は、2023年に、少なくとも7億個の恒星を投影できるプラネタリウム投影機として、ギネス世界記録™に登録されたそうです!さぁ、横浜で、宇宙の旅に出かけましょう!!(濱田明日美

 

インフォメーション:

「はまぎんこども宇宙科学館」

住所:横浜市磯子区洋光台5丁目2-1

電話:045-832-1166

営業時間:9:30〜17:00(最終入館16:00まで)

休館日:第1・3火曜日/年末年始/臨時休館

ホームページ:https://www.yokohama-kagakukan.jp/

 

 

長谷川町子美術館(東京都世田谷区)

東急田園都市線・桜新町駅から美術館へ続く商店街には、ところどころにサザエさんに登場するキャラクターの銅像が立っており、行きかう人を和ませてくれます。美術館の向かい側には、2020年にオープンした長谷川町子記念館も(写真提供:長谷川町子美術館)

東急田園都市線・桜新町駅から商店街を歩くこと約7分。私が小学生の時に、両親に初めて連れて行ってもらった、長谷川町子美術館があります。ここは、人気漫画・アニメ「サザエさん」の作者、長谷川町子さんによる原画や、姉の毬子さんと集めた美術品・工芸品の収蔵コレクションを展示する個人美術館です。私から見たサザエさんや長谷川町子さんは、家族や周りの地域の人々とのコミュニケーションが活発で、喜怒哀楽の表現が豊か。近年は核家族化や夫婦共働きなど、サザエさんファミリーとは異なる家族形態も存在していますが、どんな時でもクスっと笑えてユーモアあふれる日々を過ごしているサザエさんや長谷川町子さんの生きざまは、昭和→平成→令和と時代が移り変わっても私たちの人生に面白さや勇気をもたらしてくれるのではないでしょうか。戦後、決して豊かとはいえなかった時代をユーモラスに描いた、長谷川町子さんの前向きな人間性がうかがえる、親しみやすくパワーあふれる美術館です。身近なアニメ番組を題材にした美術館としてお子さまと出かけるもよし、昭和の家電製品に囲まれた磯野家の居間や家の間取り模型を見ながら、懐かしい過去の思い出や作品に思いをはせるのもおすすめ。(葛西麻理

 

インフォメーション:

「長谷川町子美術館」

住所:東京都世田谷区桜新町1-30-6
電話:03-3701-8766

開館時間:10:00〜17:30(受付締切16:30)

休館日:月曜日(祝日の場合は、その翌日)、展示替期間、年末年始

※美術館のチケットで美術館・記念館の両館を観覧可

HP:https://www.hasegawamachiko.jp/

 

 

町田市立国際版画美術館(東京都町田市)

町田市立国際版画美術館には無料の特集展示(常設)と有料の企画展示があります。公園をお散歩するついでにふらりと訪れてもいいし、事前に興味がありそうな展覧会のスケジュールをチェックして、そちらをメインにお出かけしてくるのもいいですね

小田急線・JR横浜線町田駅より徒歩15分。緑豊かな芹ヶ谷公園の中にある町田市立国際版画美術館は、世界でも数少ない版画を中心とした展示を行う美術館です。私が訪れたのは残暑の厳しい日でしたが、芹ヶ谷公園に入ると木陰が気持ちよく、風を感じながら美術館に向かいました。お昼の到着だったので、併設された「喫茶けやき」でお手頃価格のホットサンドとコーヒーで先に腹ごしらえ。ケーキやかき氷もおいしそうでしたよ。この日は明治時代の浮世絵師「月岡芳年」の作品を中心に展示しており、着物が好きな私は、美術に関する知識はないものの、着物という視点からじっくり楽しませてもらいました。展示数が四十点弱とほどよいのもいいところです。

 

歴史の世界を鑑賞した後は施設内にあるハイビジョンギャラリーで貯蔵作品の解説番組を見て知的好奇心も満たされすっかり物知り気分に。版画の実技講座や子ども向けの講座などもあるそうなので、興味のある人は問い合わせてみてください。(山田麻子

 

Information:

「町田市立国際版画美術館」

東京都町田市原町田4−28−1

TEL :042−726−2771

開館時間:

平日:10:00~17:00(入場は16:30まで)
土・日・祝日:10:00~17:30(入場は17:00まで)

休館日:毎週月曜日(祝日および振り替え休日にあたった場合はその翌日)
12月28日~1月4日

HP:https://hanga-museum.jp

 

 

町田市民文学館ことばらんど(東京都町田市)

「ことばらんど」というかわいらしい名前は、公募により小学生が命名したのだとか。「ことば」にまつわるさまざまな切り口が楽しい文学館です


JR横浜線・町田駅ターミナル口から徒歩8分。大通りから少し入ったところにあるのが、町田市民文学館ことばらんど。2006年に開館した東京都町田市の公立文学館です。ここでは年4回の展覧会を行っているほか、本の貸し出しサービスや、作家や専門家を迎えてのさまざまな講座も行われています。小さなお子さんの「ことば」の入り口となる絵本や紙芝居、詩や短歌や俳句、実際に文芸作品を生み出したい人向けの講座など、さまざまに趣向を凝らした「ことば」へのアプローチの方法にはいつも驚かされてばかり!きっと、これまでの「文学館」のイメージをきっと覆してくれるはず。「ことば」の無限の可能性を感じに、ぜひ足を運んでみてください。(佐藤美加

 

Information:

「町田市民文学館 ことばらんど」

住所:東京都町田市原町田4-16-17

電話番号:042-739-3420

開館時間:10:00〜17:00(展示室、資料の閲覧・貸出業務、資料閲覧室の利用)、9:00〜22:00(会議室・保育室の貸出、文学サロンの利用)

休館日:毎週月曜日(祝休日の場合は開館)、毎月第2木曜日(祝日の場合は次の平日)、12月29日から1月4日/特別整理日等

HP:https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/cul/cul08Literature/

 

 

いかがでしたか?森ノオト編集部文化センターのメンバーから、おすすめの美術館・博物館をご紹介しました。どちらも知的好奇心を満たしてくれそうな魅力的な場所ばかりと自負しております!文化センターチームではこれからも、文化の匂いのする、この街の素敵な場所を感度高く紹介していく予定です。どうぞご期待くださいね。

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この記事を書いた人
佐藤美加ライター
新宿生まれ新宿育ち。音楽業界出身、SNS運用を主な生業とするフリーランス。2児の子育て中、森ノオトの記事に救われたことがきっかけで書き手に。この街のたくさんの物語に光を当てて届けたいと思っています。編み物はライフワーク!短歌はじめました。
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