
2025年3月20日(木・祝)、たまプラーザのプラーザホールbyイッツコムにて、「あおばGREEN GARDEN」第一部「花と緑でつながる交流会 推しの公園を育てる!〜みんなの居場所・公園づくりの楽しみ方〜」が開催されました。ゲストに一般社団法人「みんなの公園愛護会」代表の椛田里佳(かばた・りか)さんを迎え、認定NPO法人森ノオトの梅原昭子とのトークセッションという形で実施しました。司会は森ノオト事務局長の宇都宮南海子が務めました。
森ノオトとみんなの公園愛護会の出会い

当日は椛田さんの著書『推しの公園を育てる!公園ボランティアで楽しむ地域の庭づくり(学芸出版社)』の販売も。右は共著者で理事の跡部徹さん
椛田さんは、子どもたちと遊んだ近所の公園が寂れていく!という危機に瀕して、仲間とともに公園愛護会を立ち上げました。その体験から、公園づくりの楽しさを知り、地域の小さな公園を支える公園愛護会や公園ボランティアをサポートするために、2020年に仲間と一般社団法人「みんなの公園愛護会」を立ち上げました。その活動の中で、全国の公園愛護会の取材や調査研究を進め、その成果をわかりやすくまとめた『推しの公園を育てる!公園ボランティアで楽しむ地域の庭づくり(学芸出版社)』という書籍を2024年に出版しました。
森ノオトは青葉区鴨志田町を拠点に活動し、地域メディアの運営、まちづくりに関する事業を行っています。2018年より、青葉区の花と緑あふれる豊かな環境を未来につないでいく「フラワーダイアログあおば~花と緑の風土づくり~」事業を担当し、青葉区内の公園愛護会活動の様子を取材したり、花と緑に関するイベントの実施などを担当してきました。
2018年にはキックオフイベントとして、第二部でもゲストとして登場する園芸王子の三上真史(みかみ・まさし)さんと、青葉区内の花と緑の活動を支える皆様にご登壇いただいてトークイベントを行うなど、区民が花と緑に親しめるさまざまなイベントを実施。青葉区の公園愛護会の取材や情報発信、担い手育成支援なども行ってきました。
私たち森ノオトが椛田さんと出会ったのは、3年ほど前になります。青葉区の花と緑に関する取材記事などを発信していることを、椛田さんが発見してくれて、みんなの公園愛護会さんのHPの記事でご紹介いただいたのがきっかけです。ご自身も愛護会活動をされているということや、子育て中の女性が運営しているという共通点もあり、お互いの活動にとても親近感を覚えていました。
みんなの公園愛護会HP
「公園育て」を応援したい!
イベントでは、椛田さんは、全国のアイデアあふれる公園づくり、愛護会活動の事例をたくさんご紹介くださいました。

豊富な取材をもとに、全国の先進事例を紹介する椛田さん
みんなの公園愛護会では、アンケート調査・事例取材とHPでの紹介などを行っています。この活動を通して、「町場の小さな公園は地域の人が守り育てているということがわかりました」と椛田さん。椛田さんたちの全国の調査によると、行政にとっての愛護会活動は「元々は街区公園の維持管理コストの削減という目的があったかもしれませんが、地域住民による公園利用の活性化や地域コミュニティの活性化という副次的な効果が生まれている」と言います。また、活動者にボランティア活動のやりがいについて聞くと、「人が集まったり話す機会をもてる」「地域でひとつの役割を持てる」「地域に貢献できる手応え」といった社会的な意義から、「外出や体を動かす機会がもてる」という声が聞かれるなど、個人への健康効果があることもわかりました。
課題としては、「担い手の高齢化による活動量の減少」や「既存団体に新しいメンバーが加入しない/新たな担い手の発掘に苦戦」といった声があがり、実際に70代が人数のボリュームも多く主力メンバーであるそうです。一方で、公園愛護会活動はおしゃれな若者にも注目されつつあったり、子どもたちが公園愛護会を結成する事例なども生まれています。
椛田さんは首都圏の事例の中から、高谷下公園(藤沢市)、円蔵第一公園(茅ヶ崎市)、黎明橋公園(東京都中央区)イクシバ!プロジェクト、稲荷公園(東村山市)、五郎兵衛コミュニティパーク(茅ヶ崎市)、師岡打越第三公園(横浜市)、緑の創作園(武蔵野市)、有馬やまぼうし公園/有馬梅林公園(川崎市)、竹園西広場公園(つくば市)、はなみずき公園(茅ヶ崎市)を紹介。子どもが主役の活動や、三世代が交流しながら音楽フェス実施までつながった事例、野菜を育てる自給自足公園や、地域の企業が愛護会を設立するなど、多彩な活動があります。活動について詳しくはみんなの公園愛護会のHPをご覧いただくとして、椛田さんの話から、公園愛護会の活動は「こうでなければならない」というマニュアルがあるわけではなく、関わりたい人の思いと行動があれば、とても自由で、公共空間である公園の可能性を広げられると感じました。
椛田さんは「公園を育てる側に一歩入ると、大人としても遊べて楽しめる場になります」と、会場を訪れた方々にエールを送りました。

当日は満員御礼。それぞれが活動のヒントを得ようと熱心に話を聞いていた
青葉区で愛護会活動をしている皆さんへの敬意
続いて、森ノオトの梅原昭子が青葉区の公園愛護会活動について発表しました。
青葉区に横浜市が管理する公園は2025年3月現在235の公園があり、そのうち公園愛護会があるのは198。横浜市は愛護会発祥の地で、行政からの活動資金の支援や、各区に一人いるコーディネーターによる情報提供など、サポートが受けられるのが特徴です。

青葉区との協働事業を担当し、青葉区内の公園を数多く取材してきた森ノオトの梅原昭子。活動をしている方々との良好な関係が今でも続いている
梅原は、森ノオトがこれまで取材した活動の中から、荏子田の太陽ローズガーデン、荏田猿田公園、美しが丘公園、あおば花と緑のサポーター、藤が丘公園を取り上げました。こちらも詳しくは森ノオトの記事を読んでいただければ、活動の魅力がたっぷり紹介されています。バラを切り口に公園の整備を始めて様々な形で寄付を受け活動資金を集めたり、地元農家さんが公園に最初に植えたヒマワリの種をずっと継いでいる活動、青葉区役所をきれいにしてくださっている方々などの実例から、「改めて、素晴らしい活動ばかり。どこもメンバーの高齢化で新たな担い手づくりを模索されていますが、それぞれやりがいをもって活動を継続されています。100歳までがんばって、愛護会活動で元気に健康寿命をのばしていただきたい」と話しました。
青葉区の皆さんの「推しの公園」は?
当日、会場を訪れた方は80人。トークセッション後、次々と質疑応答の挙手が続きました。
愛護会活動をすでにしている方はもちろんですが、関心があってこれから一歩踏み出してみたいという方も一定数いるようでした。「公園ではないけれど、土手とか道路端で荒れているところが気になっています。私有地ではないところに花を植えていいのか?」という具体的な質問には、「公有地に無断で花を植えることはできません。まずは区役所にご相談ください」。「家の近くの公園愛護会があるかどうかを知るにはどうしたらいいのでしょうか?」という質問には「土木事務所にお問合せをいただければお答えできます」と、それぞれ担当部署の方が答えてくださいました。横浜の充実した公園愛護会への支援と活動に感銘を受けて「私の住んでいる東京でも広がるといいな」というお声もありました。

「みなさんの推しの公園を教えてください!」というコーナーには人だかりができて、関心の高さがうかがえた
会場には2020年に作成した「花端会議マップ」を掲示し、来場者の皆さんに「推しの公園」を教えていただきました。
ご自身が活動をされている方は「タネから苗を育て、花を育成しています」という推しポイントや、日頃散歩で公園に癒やされてる方からは「ここからの見晴らしがとてもいいの」という声、季節ごとに「水仙、チューリップ、百合……」と、好きな公園の花壇のカレンダーを教えてくださる方も。「情報を知りたい」と続々と人が集まり、話に花が咲いていました。この日、「実は私も活動に一歩踏み出したい」という声がちらほら聞かれましたが、その一歩が「公園育て」につながっていくはずです。

来場者の方々の「推し」が集まり、マップがより充実した

たまプラーザ テラスゲートプラザ1階のフェスティバルコートでは、親子で楽しめるワークショップを同時開催
花と緑のある暮らしは、日常に癒しと彩りを与えてくれます。「GREEN×EXPO 2027」では、私たち自身が彩りあふれる未来をつくる側になれる「市民参加」の機会がさまざまにあるはずです。公園愛愛護会活動が盛んな横浜ならではの文化を世界に発信するチャンスにもなることでしょう。青葉区でも、「公園育て」の新たな担い手が続々と現れてくることを期待します。

第二部のゲスト・NHK『趣味の園芸』でお馴染みの三上真史さんと、椛田さん

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