「暮らしの足元から地域を編集し、一歩を踏み出すきっかけをつくる」。昨年、森ノオトが団体としてやるべきことを、あらためて言語化した「使命=mission」(ミッション)です。今回のアンケートには、森ノオトが、だれかの一歩となっていることを実感するような声を聞くことができました。
森ノオトが私の暮らしになかったなら私はこの映画と、だいぶ遠回りをしなければ出逢えなかったと思う。(30代女性)
森ノオトのライターでもあり、映画配給会社を一人で立ち上げた藤本エリさんのインタビューです。「藤本さんの考えや想いが『たんぽぽ』のように広がり続けることで、遺伝子組み換えや食の安全について、自分ごととして考え小さな行動があちらこちらで芽生えていくことを思うと、温かな気持ちになる。押し付けや強要でなく、『発見 気付きの種 』。それが森ノオトだと思う」
続いて、まちづくりにまつわる記事と読者の声を紹介します。
街の方と心を合わせて自分たちの住む街を作れるって、すばらしいですね。(30代女性)
たまプラーザの新たなまちの名所をつくろうという「100階段プロジェクト」を、その地域で暮らす中西るりこさんが手がけた記事です。
そのユニークな活動に大変興味を持ち、是非参加したいと思いました。(40代女性)
商店主らが架空のラグビーチーム「青葉ブルーリーブス」をつくり、ハカを舞う。その物語を梅原昭子さんが記事にしました。
消える町の本屋さん、残念と思う気持ちを守ろうにつなげている地域の力に未来を感じて。(50代女性)
藤本エリさんが、港北区の石堂書店を舞台にしたクラウドファンディングを取り上げた記事です。「青葉区でのさまざまな活動そのものと、それを掘り起こす森ノオトのコンセプトに感銘を受けているので、どれか一つというのは難しかったです。消える町の本屋さん、残念と思う気持ちを守ろうにつなげている地域の力に未来を感じて、代表としてこれを選びました」
ついに!森ノオト海外進出?!(30代女性)
まどか編集長、船本由佳さん、山川紋さんの3人による、子連れポートランド旅行記。「ついに!森ノオト海外進出?!という感じで楽しく読ませてもらいました。なかなか現地に行かなければ得られない最新のリアルな情報が沢山あって、すごーーく勉強になりました!その後、ポートランドへ友人が留学したり、ポートランド在住の知人が出来たり……何かとポートランドの話が出るたびに、知った気でいられます」(30代女性)
ここからは、「なにかの始まり」につながったという声を紹介します。
森ノオトに参加したいと思ったきっかけは、この記事からだったかもしれません。(40代女性)
森ノオト事務所「森ノオウチ」の別館・工房兼ギャラリーの「森ノハナレ」のDIYストーリーをまどか編集長がまとめた記事です。「自宅をセルフリノベ中だったこともあり、とても興味を持って読みました。エコな視点のDIYだけでなく、チラリと写る”アップリケ”の壁が素敵だと思いました。そして何よりみんなで楽しそうに作業する姿に、森ノオトって楽しそうだなと感じました。考えてみれば、森ノオトに参加したいと思ったきっかけは、この記事からだったかもしれません」
これは私にとって「はじまりの記事」(40代女性)
3.11後、放射能問題で大きく社会が揺さぶられた時期に、原発と放射能汚染にまつわる講演会を、まどか編集長が紹介した記事です。「森ノオトを通じて、同世代のママたちが、それぞれの地域やコミュニティで活動を広げている様を見せていただいて、勇気をもらったり、背中を押されたり。静かで穏やかな、でも確かなエールを届け続けてくれている『森ノオト』との出逢いの、はじまりの、記事です」
『森ノオト』を訪れる人たちの目線がより広く深く、片隅を照らす灯のように温かくなる記事。(40代女性)
「武次さんの活動のきっかけになった出来事をこの記事で惜しげもなくお話しくださり、まるで一緒にお話を聞いているかのような気分で、武次さんの志に感動で涙した記事でした。世の中のおおもとである家庭のあり方、また、”親になる”ということを考える原点として、『森ノオト』を訪れる人たちの目線がより広く深く、片隅を照らす灯のように温かくなる記事だと思います。何かのきっかけで再紹介される日が来ることを切に願っています」
森ノオトの記事から自分のまちづくりの活動にまでつながった印象的な記事です。(40代男性)
「ミコト屋の記事を読んで、自分と同い年の人が、地元青葉区で何かやっているのを知り、個人的にメールを送り、コメダ珈琲でお茶しながら話を聞きました。軽トラ元気市が始まるか、始まったばかりで、ミコト屋を元気市に紹介したり、あざみ野で実施していたマルシェに出店してもらったりと、森ノオトの記事から自分のまちづくりの活動にまでつながった印象的な記事です。いまでもミコト屋とは交流があり、思い出に残る記事です」(40代男性)
今の、そして今後の私の生き方の根底にずっとあり続けるものだと思います。(30代女性)
ライターの持田三貴子さんによる、古民家から学ぶエコハウスの知恵の記事。いま、持田さんは古民家を手に入れ、住み開きを始めています。数多くの記事を手がけてきた持田さんが、自分の起点としてこの記事をあげました。
「自分が書いた記事の中で、特に印象に残っているのはエコDIY研究会の都筑民家園で開催された丸山先生の講演会のレポートです。この記事を書くにあたり、古民家の知恵、自然を建物(暮らし)に活用してきた古来の人々の自然との関わり方、考え方に触れて、とても感動したのを覚えています。それは、今の、そして今後の私の生き方の根底にずっとあり続けるものだと思います」
森ノオトのメディアとしての価値を、どう感じているのかという声もありました。
森ノオトが森ノオトたる、大事な編集方針だと思いました。(30代女性)
まどか編集長による、森ノオトの編集方針をテーマにしたコラムです。
「森ノオトに関わる前にこの編集方針の記事を読み、こんなにしっかりした市民メディアがあるのかと驚きました。森ノオトが森ノオトたる、大事な編集方針だと思いました。
」(30代女性)
「取材とは、必ず事前確認するもの・されるものと思い込んでいた素人でしたが、『ジャーナリズムとはこういうものなのか!』と、事実を知って驚いたのが第一波、それを貫く北原さんの強さと実力、信念に圧倒された第二波と2段階で衝撃を覚えました。高らかに謳い上げられた自負と自尊、そして底に流れる”他尊”に、自立した人の理想を見ました」(40代女性)
覚悟と熱意をどこか感じる記事。(30代女性)
こちらも書き手は、まどか編集長。ウェブマガジン「green.jp(グリーンズ)」の発行人・鈴木菜央さんを招いた勉強会の記事です。「これからのローカルメディアの在り方を示す森ノオト。寄付によって支えられる道も含めて、ご苦労もたくさんあると思うのですが、その覚悟と熱意をどこか感じる記事でした。私たちの法人も常に悪戦苦闘してますが、そして私も迷うこと悩むこともあるのですが、この記事は、励まされた記事の一つです」(30代女性)
さて、3回にわたって、アンケートに寄せられた読者の声とともにさまざまな記事を紹介してきました。あんな記事こんな記事、こんな視点あんな視点と、その多様性が森ノオトそのものだなと感じました。この10年で、さまざまなはじまりをつくってきたのだなと思うと、10年間の森ノオトの担い手に敬意を抱きます。こちらで紹介しきれなかった声や記事もあります。また何かの折に、取り上げられたらと思います。ご協力いただいた読者のみなさん、どうもありがとうございました。(編集担当:梶田亜由美)
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