【事例紹介】市民が主体となったメディアとコミュニティ運営（自主事業）

2024/10/31

森ノオトは、NPO法人化した2013年よりライター養成講座を毎年開き、森ノオトで記事を執筆する市民ライターを養成しています。ローカルメディアを市民活動のフィールドとして開き、書くことを通じて地域とつながるコミュニティを育んでいます。

2009年に現・森ノオト理事長の北原まどかが立ち上げたローカルウェブメディア・森ノオトは、北原の声かけでまちを取材する仲間を少しずつ増やしてきました。NPO法人となった2013年からは、養成講座を開いて受講生を公募し、連続講座を修了したメンバーのうち、希望者が森ノオトのライターとして加わっています。これまで、100名以上が森ノオトのライターとして活動してきました。

独自のノウハウで未経験でもライターとしての実体験を

森ノオトライター養成講座の特徴は、メディアリテラシーや取材執筆のノウハウを学ぶ座学とともに、実際に講座の中で取材先を決めて、1本取材記事を書き上げる実践が組み込まれていることです。書いた記事は、森ノオトの編集者の校正を経て、森ノオトのウェブメディアに実際に掲載されています。

ライター養成講座2024での修了レポートの一部。この年は13名が記事を書き上げました。一覧はこちら

受講生は当初は森ノオトの活動拠点に近い、横浜市青葉区周辺エリアのメンバーが大半でしたが、年を追うごとに受講生のエリアが広がっています。横浜市全域や神奈川県、東京都、首都圏を越えたエリアからも希望者が集まり、森ノオト独自のノウハウを学んでいます。

講座の内容は、日ごろのメディア運営での実践に基づき毎年ブラッシュアップして企画しています。取材や記事の執筆経験がまったくない受講生でも、この講座内で取材依頼から記事の公開まで体験できるよう、森ノオトならではの独自のノウハウで組み立て、伴走しています。

講座ではそれぞれの暮らしの実体験から生まれる取材テーマを引き出しています

受講生同志の関係性も構築されていく仕掛けを盛り込んでいます

書くことでつながる、コミュニティ運営

森ノオトのライターは市民活動として任意で活動継続を選択し、毎年40名ほどのメンバーが編集部に所属しています。メディア事業部の編集スタッフがコミュニティ運営に携わり、毎月の編集会議をおこなってメンバー同志のコミュニケーションを図り、主体的にライターから記事が出るような働きかけをしています。

お仕事ではなく、地域をよくするために活動する市民ライターとして、書くことでつながるコミュニティが森ノオトのメディアの多様性や豊かさにつながっています。こうしたコミュニティがハブとなって、ライターを入り口に編集スタッフや他事業部のスタッフとしての活躍するメンバーも生まれ、地域活動のきっかけとしても有効な役割を果たしています。